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任意後見による成年後見制度とは(任意後見制度)

 任意後見とは、今は元気でも、将来、認知症になってしまったら・・・という不安を感じている人が、元気なうちに、痴呆や認知証になってしまったときに備えて、自分の一番信頼している人に財産の管理や身の回りの世話をしてもらう事を決めておくことができる制度です。

 自分の判断能力が低下したときに、自分の面倒を見てくれる人は自分で決めたいというのは当然の希望だと思います。この問題を解決してくれるのがこれから解説する任意後見制度です。

【次のような不安や心配がある場合はご相談下さい】

  • 認知症の親を悪徳商法から守りたい
  • 知的障害のある子どもの将来が心配
  • 将来、自分の判断能力が衰えたときが心配
  • そろそろ一人暮らしが困難になってきたので、各種の契約を自分に代わってやってほしい

ご用意いただくもの(任意後見制度)

 ご準備いただく資料・情報は、ケースバイケースなので、ご相談時に詳しく説明しますが、以下の書類は必ず必要となる書類となりますのでご用意下さい。

ご依頼いただいた際の手続きの流れ(任意後見制度)

 任意後見でメインとなる手続きは、公正役場での契約と家庭裁判所での申立です。本人が元気なうちに公証役場で支援する人と支援の内容を決めておいて、本人の判断能力が不十分となったら家庭裁判所へ支援する人を後見人とする申立をするという一連の流れを見ていきましょう。

[1] 任意後見の利用の検討 

将来、認知証や痴呆になってしまったときのことを考えると心配だ…
自分の一番信頼している人に自分の判断能力が低下したときに、自分を支援してもらいたい…

[2] 支援してくれる人を選ぶ

誰を任意後見人にするかは、本人が決めます。本人が一番信頼できる人がいいでしょう。また、支援する範囲(財産の管理から施設への入所契約の代理等)も決め、支援する人と支援する範囲を決めた契約の案を作成します。

[3] 当事務所で本人との面接

当事務所で本人と面接を行います。ご本人のご家族の方や支援する人も同席してもらいます。

[4] 必要書類の収集

支援する人・支援の内容が決まれば任意後見契約に必要な書類を収集します。住民票や戸籍をはじめとして、さまざまな書類が必要になります。当事務所で具体的に案内します。

[5] 任意後見契約を公証人役場で締結する

支援する人と支援の内容が決まれば、支援する人と本人とで公証役場へ行き、公証人の立会いのもとで契約(任意後見契約)を結び、公正証書を作成してもらいます。

[6] 本人の判断能力の低下

任意後見の契約をしてから数年後、本人に少し痴呆の症状が見られるようになった…

[7] 家庭裁判所への申立て

申立書・申立に必要な書類・申立てにかかる費用を用意して家庭裁判所に申立てを行います。

[8] 任意後見の開始

申立により家庭裁判所が適格であると判断すれば任意後見が開始されます。
公正証書で契約した支援する人がそのまま選任され、契約した際に本人が指示した内容で本人に代わって様々な手続きを行うことができるようになります。

[9] 支援する人を監督する任意後見監督人の選任

家庭裁判所は、任意後見の開始と同時に支援する人を監督する任意後見人監督人を選任します。任意後見監督人は開始後、支援する人を監督し、定期的に支援する人の報告を家庭裁判所に行うことになります。

[10] 家庭裁判所へ報告

支援する人が任意後見が開始した時点での本人の財産目録と収支状況を家庭裁判所へ報告します。なお、この報告は1年に1度を目安に定期的に家庭裁判所へ提出します。

[11] 成年後見業務の終了

本人が死亡するなどして(任意後見制度の契約の中で死亡後も一定の事務につき代理させることも可能です)、任意後見業務が終了した場合、家庭裁判所へ後見業務が終了した報告書を財産目録とともに提出し、本人の財産を承継するもの(本人の相続人)に財産の引渡しを行い、すべての後見業務が終了となります。

見守り契約と任意代理契約、遺言について(任意後見制度)

見守り契約について

 見守り契約とは、支援する人が本人と定期的に面談や連絡をとり、備えとしての成年後見制度(任意後見)をスタートさせる時期を相談したり、判断してもらう契約です。

 見守り契約をすることによって、定期的に本人と支援する人の意思疎通が可能になるため、備えとしての成年後見制度(任意後見)の契約をしてから数十年間本人と会わないといったようなことを防ぐことができ、信頼関係を継続させることができます。

 この見守り契約は備えとしての成年後見制度(任意後見)の契約を公証人役場で締結する際にセットで締結することもできますし、備えとしての成年後見制度(任意後見)の契約をした後でも公証役場へ行かないで本人と支援する人で私的に締結することができますが、やはり同時に締結しておくことでいつ備えとしての成年後見制度(任意後見)をスタートさせるかという問題を解決してくれるのではないかと思われます。

任意代理契約について

 任意代理契約は、本人の判断能力がまだあるときに、支援する人に財産管理と身上看護の事務を任せる契約です。

 成年後見制度は判断能力が低下して初めてスタートしますが、判断能力が低下する前も自分の財産の管理について支援する人に任せたいというような場合に利用することができます。

 この任意代理契約は備えとしての成年後見制度(任意後見)の契約を公証人役場で締結する際にセットで締結することもできますし、備えとしての成年後見制度(任意後見)の契約をした後でも公証役場へ行かないで本人と支援する人で私的に締結することができますが、やはり同時に締結しておくことでいつ備えとしての成年後見制度(任意後見)をスタートさせるかという問題を解決してくれるのではないかと思われます。

遺言について

 遺言とは、自分の死後に発生する問題を、どんなふうに処理してほしいか指示することができるものです。

 例えば、財産を自分の好きな人に譲りたいという財産の処分から、お葬式は質素に行って欲しいなど自分を死後どのように扱ってほしいかということまで遺言することによって指示することができます。

 成年後見制度は本人が死亡すると終了します。そして、成年後見制度の終了によって支援する人の財産を管理する権限失われてしまいます。

 例えば生前に成年後見制度を利用しており、支援する人に自分が死んだら財産をどのように処分してほしいか伝えていたとしてもそれを実行することができません。

 遺言はこの成年後見制度が終了した後のことも支援する人に自分の財産をどのようにしてほしいか指示することができるため、自分の意思を最後まで尊重することができます。

ご依頼いただいた際の報酬(任意後見制度)

内容 実費(法定費用) 司法書士報酬
任意後見契約(公正証書) 約20,000円(公正証書作成の基本手数料など) 90,000円 + 実費

任意後見契約とあわせて見守り契約、任意代理契約、遺言もする場合には、以下のように更に公正証書作成の基本手数料等がかかります。さらに各契約が有償のときは公正証書作成の基本手数料が増額されます。

  実費 司法書士報酬
見守り契約(公正証書) 15,000円 50,000円 + 実費
任意代理契約(公正証書) 15,000円 50,000円 + 実費
遺言書(公正証書) 50,000円(注) 50,000円 + 実費

(注)遺言書の公正証書作成の基本手数料は相続人の数および相続財産の価格によって異なります。

任意後見監督人選任の申立 約8,000円(収入・登記印紙 + 郵券) 30,000円 + 実費

 メールまたはお電話で細かい内容をお伝えしていただければ、お時間はいただくことになりますが、ある程度正確な費用の見積もりを算出することができます。なお、費用のお見積もりは無料になっておりますので、お気軽にご相談してください。なお、当事務所では関東圏より一律料金で成年後見のご依頼を受託しております。是非ご利用ください。

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